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90歳現役初代から聞いたこと教わったことをメモします。  戻る

 そば職人の妻です。------------------------------------------------------ 
 この頃、くるみ割り以外、厨房や店内の手伝いもあり、初代と話をします。
 もったいないのでメモすることにしました。昔の秩父、開店の頃、商売、料理のこと等。「つべこべ言わずに黙ってうまいそば食わせろ!」とのお客さまには不要かと思いますが、「私、結構頭で食べるタイプかも!」とのお客さまには、微力となれるかもしれません。昔のことは、うろ覚えもあるようですが、その辺りはお許しいただけるでしょう か。
--------------------------------------------------------( 2014年12月12日 )

(2017年5月20日メモ)
・今年のゴールデンウイーク時の緑のてんぷらには「こごみ」と「こしあぶら」という山菜が多く使われていました。タツノオトシゴに似た「こごみ」は昨年もメモしたのに、すっかり忘れていました。この2つの中では「こごみ」の方が高級品なのだそうです。見た目は普通の葉っぱなのですが名前が変わっている「こしあぶら」を、試しにクックパッドでレシピ検索してみましたら、200もヒットしたのでビックリしました。
・山には今も美味しいものが沢山あること、今は秩父の人でさえ山の方を向いて生活していないことなどを話しました。
・そういえば、先日TBS「Nスタ」の取材を受けた際、くるみを撮りに来ると思っていたので何の用意もしていなかったと少し残念がっていました。おしゃれ好きな初代なので、お気持ちお察ししました。

( 2016年5月12日メモ )
・ お友達からいただいた美味しい山菜(野草)に囲まれて嬉しそうな初代。
昨年からの予定通り、その色々な名前を忘れないようにメモします。
「こごみ」 「たらの芽(たらっぺ)」 「山うど」 「ふきのとう」 「菜の花」 「せり」 「山三つ葉」 「しどけな」 「やぶれがさ」 
この中で、たらの芽が高級なのだそうです。
その時々でひと通り教わったものの、今目の前にずらっと並べられて、100点が取れるかどうか…ちょっと微妙です。写真を撮らせてもらえばよかったと思いました。来年はそうします。
初代は、山菜(野草)の味が昔に比べると薄いと言います。
これらを天ぷらにして味見をさせてもらったら、どの山菜(野草)もしっかり味がして、葉っぱより茎の方がさらに味も香りも濃く、とても美味しかったです。

( 2016年3月10日メモ )
・ 「焼酎はある?」この頃、何人かのお客さんからそう聞かれました。「はいあります。」と答えると、皆さん決まって焼酎の蕎麦湯割りを注文されます。初代にその話をして、昔からそういうお客さんいましたか?と聞いてみました。 「そうね、たまにね。蕎麦湯は栄養があるから。うちは、打ち粉も蕎麦と同じ粉を使ってるから蕎麦湯が美味しいのよ。」そう言っていました。「焼酎、メニューに入れてもいいかもね。」とも。まだまだ新しいことを考える初代です。

( 2015年8月16日メモ )
・先日、天ぷら盛合せの中の、緑の葉っぱは何か?と聞かれたので、直ぐ初代に確認したところ、「ヒナタノイノコヅチ」という名前の山菜とのことでした。ちなみに、ヒカゲノイノコヅチもあるそうです。

 そういえば、夏の忙しさで忘れかけていましたが、今年の春は、山三つ葉があることも知りました。(根三つ葉の美味しさを知る自分は、結構料理出来る方と思っていましたが、さらに味の濃い山三つ葉の美味しさを初代から教わりました。)

 ある日は、初代が4種類の山菜でごま和えを作って、女性のお客様から美味しいと喜ばれました。初代と料理と春の中で、「ごま和え」を、春の季語にしても良いのではないか!と、忙しく身体を動かしながら、頭の中ではそんな事を考えていました。
 来年は、春の緑の名前のメモを忘れないようにしたいと思います。

※余談ですが、このヒナタノイノコヅチを知っているかとそば職人に 聞いてみると、以外にも知っているとの返事でした。
 なんでも、松任谷由美の「ハロウィ〜ン」で始まる歌に、 いのこずち ひとつ…♪という歌詞があったので、知っていたのだそうです。
 ユーミンファンにはこの葉っぱ、珍しくないのかもしれません。




( 2015年4月10日メモ )
・上の写真がむかしTBSの取材を受けた時のカードタイプの電卓です。
 やっぱり初代はその時のことを覚えていないようでした。いつもビニール袋を二重にして使っているので、出したらとっても綺麗でした。物持ちが良い初代のまわりには、年季の入った道具たちが他にもたくさんあります。


( 2015年3月3日メモ )
・ 大きな片づけをしていたら、上の写真のメモ用紙が出てきました。年季が入っている感じだったので、初代に聞いてみましたが、全く覚えがないと言うので、職人に聞いてみると、日テレのちょっとした取材でもらった物だと言っていました。
 そういえば、ちょっと前に初代が野菜の原価計算に使っていたカードタイプの電卓は、TBSの取材でもらった物だと言っていました。このメモ用紙より、もっと古そうだったので、当時を思い出してもらうのは難しいでしょうか。今度、写真だけでも撮らせてもらいます。

( 2015年2月25日メモ )
・ くるみ汁は、どこから生まれたのか聞いてみたら、荒川の実家で、昔から食べていたのだそうです。家の周りにたくさんのくるみの木があったそうです。
 私は、熊谷の祖母が農家で、他の野菜と一緒にごまも沢山もらっていたので、いりごま、すりごまがいつも欠かさず小鹿野の実家にあったと言ったら、ごまは手間がかかるから、この辺ではあまり作っていなかったのでは?と言っていました。(どうでしょうか…今度、農家から農家に嫁いだ友達に聞いてみます。)
 (この話から、昔荒川の実家の周りにあった野草の話が止まらなくなりました。)よもぎはもち草と言ったとか、根三つ葉は、この頃スーパーで売っているのより味が濃くて美味しかった、タンポポのように地を這うように生えていたとか、黄色いいちごがおいしかったとか…。話がどんどん広がってきたけど、こちらの知識が乏しくて、その広がりについていけなかったので、何か野草の本を読もうと思います。

( 2015年1月11日メモ )
・ お客さんに、ここがくるみそばの元祖のお店なのかと聞かれたが、「はい」と答えてよかったか確認すると、「それはいいと思うよ、うちで始めた時、どこのお店もやってなかったから。」と答えがかえってきました。
 (子供の頃から、ごまをすって、うどんやそばに入れることはよくありましたが、くるみをすっておつゆに混ぜるという発想がどこから出てきたのか、今度初代に聞いてみます。)

( 2014年12月17日メモ )
・ 創業当時は、まだ秩父に5軒位しかお蕎麦屋さんがなかったそうです。
 大むら本店さん、そば処 大むらさん、天狗屋さん(少し前に閉店)、あと、大滝さん、上町の今のワプラス辺りにも一軒お蕎麦屋さんがあったそうです。「昔はね、仁義を切るって言ってね、どのお店にも開店の挨拶に行ったのよ〜、今はそんなことしないでしょうけど。」と照れ笑いしていました。大むら本店さん、そば処 大むらさん(初代はいつも支店さんと呼んでいます。)は、今も「秩父 そばの会」で職人がお世話になっています。

( 2014年12月12日メモ )
・ 創業は、昭和32年4月8日だそうで、(桜が満開の入学式みたいですね、と言うと)そうね、お天気のとってもいい日だった、と当時を思い出していました。

手打ちそば専門店 やなぎや 〒368-0026 埼玉県秩父市相生町7-10 Tel 0494-22-1646

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